andymoriの音楽に思いを馳せている。

思いを馳せている。
andymoriに熱中したあの日々に。

小山田壮平ほど、一度触れたら壊れてしまいそうなシンガーを僕は知らない。
壊れないように歌って、でも歌いながら壊れていって。
彼は本当に優しくて繊細な人だと思う。

ファンファーレと熱狂というアルバムで彼らに出会った。
地元のTSUTAYAで仰々しいポップに彩られてポツンと1枚置いてあったのをよく覚えている。
当時はまだ子供で、レンタルショップで聞きたい音楽を確保する日々だった。出会えてよかったなあ。

アルバムの1曲目、1984という曲。
ここ数年、エモいという言葉が一般的に使われるようになったが、こういう曲のために本来はあるべき言葉なんじゃないだろうか。
未だにエモいという言葉の使いどころが分かっていない僕ではあるけれど、1984を聞くとエモーショナルにはなるよ。ならないわけないよ。
若さを歌った美しい歌だと思う。
ファンファーレと熱狂、赤い太陽。5時のサイレン、6時の一番星。
何度口ずさんだか分からない。

SAWASDEECLAP YOUR HANDSみたいなアップテンポでハッピーな曲調も勿論好きだ。
曲は明るいけど、歌詞はよく分からん。
僕の読解力がないだけかもしれないし、小山田が分からせようと思って書いてないのかもしれない。
でも、べらぼうに明るい歌じゃないことだけは確かだ。
andymoriはそういう歌が多い。
僕たちにはよく分からないときも多いけど、確かに熱量をもって、しっかり刺さる言葉が並んでいる。

小山田は歌を書く天才だ。
メロディも歌詞も、全員を惹きつけられる才能を持っている。
全部が全部稀代の名曲!ってわけではないんだけど、日常に寄り添ってくれる歌からずっと大切にしていきたい歌まで、幅広い音楽を提供してくれる。
小山田みたいな曲を書ける人、これから先現れるのかなあ。

今改めて聞いても色褪せていない良い曲達だ。
やっぱり僕はファンファーレと熱狂が一番好きです。




ベンガルトラとウィスキーに代表されるように、andymoriは爆速のロックを鳴らすバンドとしても知られている。
ただでさえ速いのに、叫びながら早口で歌う小山田の姿を見るとロックバンドのフロントマンはどうあるべきかを考えさせられる。
彼のカリスマ性はこういう曲の時により一層輝く。
千切れそうになりながらtake it easyと叫ぶ彼の姿を見てると切なさを覚える。
ロックバンドが好きな僕たちは、こういうシンガーについていきたくなるんだよ。

展開が少なく、曲の時間が短いのはandymoriの曲の特徴だ。
それでいい。
こねくり回してないほうが小山田が書く歌には合っている。間違いなく。
ベースもドラムも激しく動き回っているのにちゃんと歌が一番目立つっていうのは凄いバランスだよなあ。

ベース・藤原のために小山田が書いた曲。
大好きな曲です。

戦友のための歌って印象なんだよね。
今まで一緒に音楽をやってきて、今日も同じステージに立って、明日も音を鳴らす。
二人の関係性が現れてる曲。
誰かのために歌われてる曲ってやっぱりリスナーの心も震わせる。

優しい曲調は後期andymoriを感じさせる。
andymoriはある時期を境に良くも悪くも鋭さが緩くなっていったわけだけど、僕はその頃のandymoriも好きなんだよね。
活動後期の小山田は内面を取り繕って歌詞にするのではなく、素直な自分の気持ちを歌に出来るようになったと思う。
昔から作り物の歌を歌っていたわけではないけれど、後期のほうが本当にそのまま自分を投影しているような、そんなイメージだ。




もうandymoriが解散してから4年以上経っているらしい。
そんな経ったか。
長いようで短い、短いようで長い。

andymoriを大事にしているリスナーは今でもたくさんいると思う。
僕もその一人です。

まだもう少し、もう少しだけ、彼らの音楽に思いを馳せていたい。
そんな初夏を過ごしています。

それでは。

オモテ

音楽について思うところを書いています。